2012年6月29日金曜日

無事帰還

4月頃、歯が欠けたのでかかりつけの歯医者さんへ電話をするが、受付の女性が「今日は予約でいっぱいです」。「なんでもかんでも予約優先ではないやろ!」とは言わなかったが、ムカッときて、前々から薦められていた近所の歯医者さんへ鞍替。初めてなのでレントゲン(パノラマ写真)を撮られ、偶然歯茎に大きな濃胞が見つかった。若い女医さんが、「これだけ大きいといずれ神経に触わるなどの支障がでます。大病院の口腔外科で見てもらった方がよいと思います」とアドバイスされた。全く自覚症状はないが、そう言われると気になる。瀬戸市の病院で診てもらうと約1cmX2cmの大きさ。覚悟を決め、摘出手術を受けることに。半年ほど前に元生徒の「楽木屋」氏が、まったく同じ経緯で手術をしたことは聞いていた。彼と同じく、全身麻酔3泊4日である。6月26日入院、27日手術、そして今日29日退院してきた。

2001年7月に盲腸破裂で深夜の緊急手術を受けたことがあるが、後で「半日遅れたら危なかった」といわれたほどで、それこそ必死だった。今回はぴんぴんしているのに手術するというので、非常に落ち着いた目で現在の医療現場を見ることができた。簡単な手術とはいえ、全身麻酔は危険が少なくないようだ。何枚も同意書にサインをさせられるし、前日には動脈採血があった。静脈と違い、奥深いところを走る動脈に針を刺すので、これは痛かった。当日は歩いて手術室まで行き、そこでベッドに乗る。あとはベンケーシー(大昔にあったドクターが主役のアメリカの番組)のごとく、いくつもの扉を超えて手術室へ。そこでほとんど裸にされて、静脈から麻酔をする・・・。

 何か学生時代の楽しい夢を見ていたように思うが、気がついたら手術が終わっていて、「これです」とビンに入った濃胞を見せられた。ボケーッとした頭で、なぜか開口一番「写真に撮らせてください」と言った。それが次の写真


とにかく、無事終わってよかった。多少の張れとシビレ感はあるが、すぐになくなるだろう。小さいうちに発見できれば、根の治療や、手術であっても部分麻酔でできるそうなので、一年に一度くらい歯全体のレントゲンを撮ってもらうのはよいことかもしれない。

11年前と比べ、看護士さん達の仕事のほとんどがパソコンを使ってなされているのに驚いた。患者は腕にバーコードの入ったテープを巻かれ、それをピッとして、点滴のラベルをピッという風に、全てパソコンでやるべき仕事の内容とスケジュールが指示されている。たしかに、これで間違いは激減しただろう。聞けば、9時~17時、17時~25時、1時~9時の三交代制だという、仕事とは言え、頭が下がる。どのような職業であれ、誇りと自信を持って、楽しげに仕事をしておられる姿は見ていて気持ちがいい。不満のない仕事などないから、仕事中は集中し、誇りを持って働いていれば、いずれ良いことがあると思う。

短い入院であっても退院は嬉しい。点滴ごしに見る外の風景、今朝はとりわけ美しく見えた。

4 件のコメント:

  1. 退院おめでとうございます。お口の中のことで全身麻酔するって知らなかった!
    ご無事でなによりでした。

    返信削除
  2. もちろん部分麻酔の方が安全ですが、これくらい大きくなるとそうはいかないようです。麻酔専門医さんの慎重さを見ていると、いろいろな心配事がありそうです。

    返信削除
  3. いやあ、たいへんでしたね。私は全身麻酔しての手術を9年前に経験しましたが(腸閉塞です)、麻酔が効くまではものすごく痛かったので逆に不安もなにもいっさい思考力が欠如していましたね。ずっと昔だったらまさしく「断腸の思い」のうちに死んでいたんでしょうね……。

    返信削除
  4. 腸閉塞ですか、私も同じでした。盲腸が破裂したために腹膜炎になり、3週間ほどほとんど点滴だけでした。幸い再度開腹せずに直りましたが、これは辛かったです。

    返信削除

(迷惑な広告などを防ぐため、確認後掲載しています。ご了解ください。)