2011年10月19日水曜日

ソフトクリーム

英国だったかな、ある木工洋書の中に、日本と西洋の鉋の比較のことが書いてあり、「日本人は、我々の木と比較すると、ソフトクリームのような柔らかい木を削っている」というコメントが日本の鉋の評価に添えられていた記憶がある。



写真は、明後日21日からの「木の仕事展IN東海」で展示する棚の板を、工房の奥の方から探してきたベニマツで作り、削っているところ。KAKI工房の家具を見たことが、本格的家具作りに入ったきっかけでもあり、、アマチュアの頃はよくベニマツを使った。本当に柔らかい木で、マヨネーズのを逆さまにしてトントンしただけで、くっきりと凹みができたりするほどだ。このごろは広葉樹ばかり使っているので、ベニマツは久しぶりだ。そのせいか、この柔らかさは衝撃的だった。棚板裏側を大きく斜面に削っていくのだが、ドローナイフでいとも簡単に、3mmほどの厚さできれいに削ることができる(もちろん逆目はだめ)。柔らかくて軽い木は、売り物にする場合はクレームが恐いが、扱うには気持ちがいい。

「木の仕事展IN東海」は10月21日(金)~23日(日)まで、名古屋市東区の東桜会館で開催。私は21日のみ会場に居ますが、土日は木工教室の仕事で不在。近くへ来られる機会がありましたら、ぜひ見に来てください。秋の気持ちの良い季節、栄NHKの北側の道を東へ10分ほど歩けば東桜会館です。

2 件のコメント:

  1. 私も紅松はずいぶん使ってきましたが、あたりが柔らかく、冬でも触ってそれほど冷たさを感じませんね。ただ製作中や納品してからの傷などには気を使います。私は個人的には好きな木ですが、もう新たには入手不可能で、テーブル類を数卓作るくらいの在庫があるだけになってしまいました。

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  2. ��0年近く前の話ですが、ウラジオストック工科大学の木工家が、極東地区のベニマツ保護運動を始めていると聞きました。当時はロシアから船にタモを満載し、帰りは日本製中古自動車を満載して、裏社会?が儲けていたようです。ベニマツに限らず、タモもいいのが入らなくなっています。

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